「眠れない」「やる気が出ない」「体が重い」——。
特に40代後半から50代にかけて、こうした“なんとなく不調”を感じる女性が増えています。
実際、厚生労働省の調査(2022年)では、45〜54歳の女性の約55%が何らかの更年期症状を自覚しており、
そのうち約25%が「日常生活に支障を感じている」と回答しています。
10年前(2010年)と比べると、これは約1.4倍の増加です。
| 年 | 軽度症状あり | 重度症状あり |
|---|---|---|
| 2010 | 35% | 18% |
| 2022 | 55% | 25% |
📊 図:日本における更年期症状の自覚割合の推移(2010〜2022)
(厚生労働省「女性の健康推進室」調査をもとに作成)
では、なぜ現代女性は、過去よりも更年期の不調を感じやすくなっているのでしょうか。
その背景には、生活スタイルの変化と社会的ストレスの増大があります。
現代女性が“疲れやすくなった”4つの理由
| 要因 | 内容 |
|---|---|
| 1. ストレスの増加 | 仕事・家事・育児・介護など、役割が重なり心身が常に緊張状態。ストレスホルモン(コルチゾール)の過剰分泌がホルモンバランスを崩す。 |
| 2. 睡眠の質の低下 | デジタルデバイスや夜間のブルーライトにより、自律神経が乱れやすい。 |
| 3. 体を“休める文化”の欠如 | 「忙しいことが当たり前」という社会意識が、休息を後回しにさせている。 |
| 4. “性”をオープンに話せない文化 | 欧米では“ボディケアの一部”として語られるが、日本では依然としてタブー視され、心のストレスを増幅させやすい。 |
こうした環境の変化が、ホルモンの変動期である更年期に重なり、
体だけでなく心の不調も強く感じやすくなっているのです。
「更年期=老化」ではなく、「心身の再調整期」。
体が新しいバランスを探し始める、自然なプロセスです。
(出典:厚生労働省 女性の健康推進室 2022年度調査、The Journal of Menopausal Medicine, 2021)
更年期に起こる体と心の変化
40代を過ぎたころから、
「なんだか疲れやすい」「気分が落ち込みやすい」「眠りが浅い」——
そんな変化を感じていませんか?
それは決して“気のせい”ではありません。
体の中では、ホルモンのリズムが少しずつ変わり始めてるんです。
エストロゲンの減少がもたらす“ゆらぎ”
女性の体は、年齢とともに卵巣の働きがゆるやかに低下していきます。
それに伴い、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌も少なくなります。
エストロゲンは、血の巡りや骨、肌のうるおい、そして感情の安定まで——
本当に多くの働きを支えているホルモン。
だからこそ、このホルモンが減ると、体も心も揺らぎやすくなるのです。
体の変化を感じるタイミング
| よくある変化 | 背景にあるメカニズム |
|---|---|
| のぼせや発汗 | エストロゲンが減ることで体温調整を担う視床下部が敏感になり、急な発汗が起こる。 |
| 冷えや肩こり | 血流が滞り、筋肉がこわばりやすくなる。 |
| 肌や粘膜の乾燥 | コラーゲン生成が減り、うるおいを保ちにくくなる。 |
| デリケートゾーンの違和感 | 粘膜が薄くなり、潤いが減少。性交時の痛みを感じることも。 |
「昔より冷えやすい」「肌が敏感になった」という変化も、
体が新しいバランスを探している“自然なプロセス”なのです。
心の変化にも波がある
心の変化は、見えないだけでとても繊細です。
エストロゲンの減少は脳内のセロトニン(心を落ち着かせる神経伝達物質)にも影響し、
気分の浮き沈みが起こりやすくなります。
「理由もなく涙が出る」「なんとなく無気力」——
それはあなたが弱いわけではなく、脳とホルモンの連携が一時的に乱れているだけ。
眠りが浅くなったり、ちょっとしたことでイライラしてしまうのも、
自律神経が乱れているサインです。
(出典:National Center for Biotechnology Information, 2022)
現代のストレス社会が追い打ちをかける
今の時代、仕事も家事も介護も——
女性の多くが複数の役割を抱えています。
そのため、ホルモンの変化だけでなく、精神的なプレッシャーも重なりやすい。
「昔の自分と違う」と感じるのは、あなただけではありません。
いま多くの女性が、同じように“新しい体のリズム”と向き合っています。
体は、リラックスの仕方を忘れているだけ
エストロゲンが減ると、血管が硬くなり、体がこわばりやすくなります。
つまり、「リラックスしにくい体」になってしまうんです。
この状態が続くと、体の緊張が心にも伝わり、
“ストレスが抜けない”という悪循環が生まれます。
でも、心配はいりません。
体にやさしく触れ、緊張をほぐすことで、少しずつ巡りが戻っていきます。
それが、次の章で紹介する「セルフプレジャー」というケアにつながっていきます。
“意外な方法”として注目されるセルフプレジャー
「セルフプレジャー」と聞くと、
少し恥ずかしい、特別なことのように感じる方もいるかもしれません。
でも、実は**“自分の体をケアするひとつの方法”**として、
今、医療や心理の分野でも注目され始めています。
セルフプレジャー=“血の巡りを取り戻すセルフケア”
更年期の体は、エストロゲンの減少によって血管が収縮しやすくなり、
全身の血流が滞りがちになります。
これが、冷えや肩こり、倦怠感といった不調の原因のひとつ。
セルフプレジャーを行うと、体がゆるみ、血流が自然に促進されます。
呼吸が深くなり、筋肉が温まることで、
“全身を内側からほぐす”ような作用があるんです。
実際に、性的興奮時の血流量は平常時の約2〜3倍に増加することが医学的にも確認されています。
これは決して“性的な行為”に限った話ではなく、
血管と自律神経のリハビリのようなもの。
意識的に体をリラックスさせることで、
ホルモンバランスの安定にも良い影響を与えます。
セルフプレジャーがもたらす3つの“内側からの変化”
| 効果 | 内容 |
|---|---|
| 1. 血流促進と冷えの改善 | プレジャーによる興奮状態で血管が拡張し、末梢まで血が巡る。体温が上がり代謝も活発に。 |
| 2. 幸福ホルモンの分泌 | オーガズム後には、オキシトシンやエンドルフィンが分泌され、ストレスが軽減される。 |
| 3. 睡眠の質向上 | 体がリラックス状態に入り、副交感神経が優位になることで、自然な眠りに導かれる。 |
出典:Harvard Health Publishing, 2022
「性」ではなく、「自分へのやさしさ」として
セルフプレジャーは、性的欲求を満たすためだけのものではありません。
**「自分の体を知る」「心と体をつなぐ」**というケアの一環でもあります。
触れるという行為そのものに、
**オキシトシン(別名:愛情ホルモン)**が分泌されることが分かっています。
これは、母親が子どもを抱くときや、恋人同士がハグをするときにも出るホルモン。
私たちが安心感を得る“ぬくもり”の正体です。
だから、誰かのためではなく、
自分自身をいたわる時間としてプレジャーを取り入れることは、
心身のバランスを整える、とても自然な行為なのです。
まずは“リラックスできる環境”を整えて
もし試してみようと思うなら、
「心が落ち着く空間をつくる」ことから始めてみてください。
- 部屋の明かりを落とす
- アロマや音楽を取り入れる
- 無理に結果を求めない
“気持ちよくなること”よりも、
**「自分を大切に扱う時間」**に意識を向けてみましょう。
そうすることで、プレジャーは“行為”から“ケア”へと変わります。
プレジャーケアを“無理なく続ける”ためのコツ
「セルフプレジャーをやってみよう」と思っても、
最初からうまくいく必要はありません。
これは“習慣”に近いもので、
リラックスの仕方を体に思い出させていくようなものです。
焦らず、少しずつ自分に合うペースを見つけていきましょう。
1. 「頑張らない夜」をつくる
更年期の不調があるときほど、
「やらなきゃ」「もっと元気にならなきゃ」と、自分を追い込みがち。
でも、プレジャーケアは“頑張る時間”ではありません。
電気を少し落として、温かい飲み物を飲みながら、
ただ「自分をいたわる夜」をつくることから始めてみてください。
リラックスするだけでも、自律神経が整い、眠りの質が変わります。
「心が静かになるだけで、体も整い始める」——
プレジャーケアの第一歩は、その感覚に気づくことです。
2. “感じ方の変化”を恐れない
更年期に入ると、粘膜の乾燥や血流の低下で、
以前のように感じにくくなることがあります。
でもそれは、“女性らしさを失った”という意味ではありません。
ただ、体が新しい心地よさの形を探しているだけ。
潤いを補うジェルや、振動が穏やかなアイテムを使うことで、
無理なく新しい感覚に慣れていくことができます。
「こう感じる自分も、悪くないかも」
そんなふうに思えたら、それは“自己受容”の始まりです。
3. 自分に合う“サポートアイテム”を取り入れて
セルフプレジャーを日常のケアとして取り入れるなら、
**「安全性」「静音性」「デザイン性」**を重視して選びましょう。
日本製のアイテムは、その点で非常に信頼できます。
ここでは、更年期のケアにも寄り添うおすすめの2つを紹介します。
アイテム 1|iroha+(イロハプラス)|優しく包み込む“外側ケア”
やわらかくシリコンで包まれた、穏やかな振動のプレジャーアイテム。
血流を促し、冷えやこわばりを和らげたいときにもぴったり。
**「あてるだけで心地よい」**やさしさが特徴です。
- やさしいバイブレーションで安心感のある使用感
- 防水設計でお手入れが簡単
- 価格帯:6,000〜9,000円前後
🛒 購入リンク:iroha+をチェックする
アイテム 2|TENGA UNI(テンガ ユニ)|男女どちらも使える“リラクゼーションケア”
男女兼用の新シリーズ。
指にはめて使用するタイプで、力加減や動きを自分で調整できます。
振動ではなく、「触れる」「なでる」感覚を大切にしたケアに最適。
- 柔軟素材で伸縮性があり、フィット感抜群
- 個別包装で衛生的
- 価格帯:600〜3,000円程度
🛒 購入リンク:TENGA UNIをチェックする
“プレジャー=自己受容”という考え方で
プレジャーケアの本質は、性的な快楽ではなく、
**「自分を知り、受け入れるプロセス」**にあります。
触れることで、「まだ感じられる」「まだ私の体は動いている」と気づく。
その実感が、女性としての自信を静かに取り戻してくれます。
“自分を愛する力”は、年齢とともに深まっていく。
プレジャーは、そのための小さなきっかけです。
まとめ
更年期は、体が「新しいバランス」を探す時期。
だからこそ、自分を責めずに、やさしく整える時間が必要です。
セルフプレジャーは、血流を促し、自律神経を整え、心を解きほぐすシンプルなセルフケア。
特別なことではなく、これからの人生を健やかに過ごすための“日常のメンテナンス”です。
